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いびきが口腔内に与える影響とは?

いびきは、睡眠中に喉や口腔周辺の筋肉がリラックスし、気道が狭くなることによって生じる音です。いびきそのものは一見無害に思えるかもしれませんが、実は、いびきが繰り返されることで口腔内にもさまざまな影響を与えることがあります。特に、口呼吸が長期間続くことで口腔内の健康に悪影響を及ぼすことが知られています。

今回は、「いびきが口腔内に与える影響」について詳しく解説します。


1. 口腔内の乾燥

いびきによって最も一般的に見られる口腔内の問題は、口腔の乾燥です。睡眠中に口呼吸をすることで、口腔内が乾燥します。鼻呼吸ができない、または意識的に鼻呼吸をせずに口で呼吸することが原因です。

乾燥の影響:

  • 唾液の減少: 唾液は口腔内を潤し、食べかすや細菌を洗い流す役割を果たしますが、口呼吸によって唾液の分泌が減少し、口腔内が乾燥します。
  • 虫歯や歯周病のリスク増加: 唾液の分泌が減ると、口腔内の清掃作用が低下し、細菌が繁殖しやすくなります。その結果、虫歯や歯周病のリスクが高まります。
  • 口臭の原因: 乾燥した口腔内は、細菌が繁殖しやすく、これが口臭を引き起こす原因となることがあります。

2. 歯並びや歯への影響

いびきが原因で口呼吸が長期的に続くと、歯並びや顎の発育にも影響を及ぼすことがあります。特に、子どもにおいては、口呼吸が癖になってしまうと、歯並びに問題を生じさせることがあるため注意が必要です。

口呼吸が引き起こす可能性のある問題:

  • 歯並びの乱れ: 口呼吸をしていると、舌が下がり、歯並びに影響を与えることがあります。これが長期的に続くと、歯並びが悪くなることがあります。
  • 上顎の発育不良: 口呼吸によって、上顎が十分に発育しないことがあります。これにより、顎の骨が狭くなり、歯並びに悪影響を及ぼすことがあります。

3. 歯茎の健康への影響

いびきによる口呼吸が続くと、歯茎の健康にも悪影響を与えることがあります。特に、口呼吸による乾燥は、歯茎を刺激し、炎症を引き起こす可能性があります。

歯茎に与える影響:

  • 歯茎の炎症: 口腔内が乾燥すると、歯茎が炎症を起こしやすくなります。特に、歯周病が進行している場合は、乾燥が歯茎の健康を悪化させ、歯周病を悪化させることがあります。
  • 歯周病のリスク増加: 口呼吸が原因で歯茎が乾燥すると、歯周病のリスクが高まります。歯周病は、歯を支える骨にも悪影響を与えるため、早期に対策を講じることが重要です。


いびきが原因の口腔内の問題を予防するための対策

いびきによる口腔内の健康への影響を防ぐために、いくつかの対策を講じることが重要です。

1. 口呼吸を避ける

鼻呼吸を意識することで、口腔内の乾燥を防ぐことができます。特に寝ているときに口呼吸をしないように心がけましょう。口テープなど使用してもらうことをお勧めします。場合によって鼻づまりが原因で口呼吸になっている場合は、耳鼻科での治療を検討することをおすすめします。

2. 歯科での定期的なチェック

いびきによって口腔内に影響が出ている場合、歯科医師に相談することが重要です。歯科医師は、口腔内装置(マウスピース)や適切な治療法を提案し、いびきや口腔内の乾燥を改善する手助けをしてくれます。

3. 口腔ケアの強化

歯磨きやデンタルフロス、うがいなどの口腔ケアをしっかり行い、口腔内の健康を守りましょう。特に、口腔内が乾燥している場合は、より一層のケアが必要です。


まとめ

いびきは、単なる音の問題だけでなく、口腔内にもさまざまな影響を与える可能性があります。特に口呼吸が続くと、口腔内が乾燥し、虫歯や歯周病のリスクが高まるほか、歯並びや歯茎にも影響を与えることがあります。いびきが原因で口腔内の健康に問題が生じている場合は、早めに対策を講じることが大切です。歯科医師と相談し、適切な治療や予防策を行うことで、口腔内の健康を守り、質の高い睡眠を手に入れることができます。