はっとりみなと歯科外観

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銀歯って日本だけ?

〜世界の詰め物事情、のぞいてみたら驚きの事実〜

こんにちは!
今日は、歯の詰め物に関する“世界の違い”についてお話しします。

日本ではよく見かける「銀歯」。
でも、実はこれ、世界的にはかなりレアなんです…!


そもそも銀歯ってなに?

いわゆる「銀歯」とは、虫歯を削ったあとに詰める金属製の詰め物や被せ物のこと。

正式には「金銀パラジウム合金」といって、

  • パラジウム(プラチナ系)
    などの金属を混ぜて作られています。

実はこの材料、日本の保険診療で安く・早く・丈夫に治療できる優れモノなんです。


日本では銀歯がスタンダード?

日本では、保険が適用される「奥歯の銀歯治療」が一般的。

でも…


海外では「白い詰め物」が主流!?

欧米や他の多くの国では、**銀歯(アマルガムや合金)**はあまり使われていません。
むしろ、白い詰め物(コンポジットレジンやセラミック)が主流なんです。

なぜかというと…

  • 審美性重視(見た目が自然)
  • 金属アレルギーのリスク回避
  • 環境や健康への配慮(アマルガム水銀問題など)

アメリカ、カナダ、ヨーロッパなどでは「銀歯=昔の治療」扱い。
歯を見せたときに銀色が目立つと、ちょっと“治療感”が出ちゃいますよね。


じゃあ日本はなぜ銀歯が多いの?

理由はズバリ、保険制度の仕組みにあります。

  • 保険診療では、使える材料が決められている
  • セラミックやジルコニアなどの「白い素材」は、基本的に自費治療
  • 銀歯は丈夫・安い・作りやすいという3拍子揃った素材

つまり、費用を抑えつつ、最低限の治療を提供するには銀歯が合理的なんです。


銀歯のメリット・デメリット

項目メリットデメリット銀歯保険で安く作れる/強度が高い見た目が目立つ/金属アレルギーの可能性/歯ぐきが黒ずむことも白い詰め物見た目が自然/金属不使用で安心保険外で高額な場合あり/破損リスクあり(素材による)


最近の日本でも変化が!

実はここ数年で、日本の保険制度も少しずつ変わってきています。

例えば、**CAD/CAM冠(キャドカムかん)**という白い被せ物が、条件付きで保険適用になるようになってきました。

◻︎「見た目も大事にしたい」
◻︎「金属を使いたくない」

という人が増えてきた今、保険でも白い治療が選べる時代に変わりつつあります。


海外旅行での豆知識

海外で歯を見せて「銀歯」が見えると、
「日本人だね!」と気づかれることもあるとか(笑)

それだけ、日本では銀歯が日常の一部なんです。


まとめ

  • 銀歯は日本では一般的だけど、世界ではレアな存在
  • 海外では白い詰め物(レジン・セラミック)が主流
  • 保険制度や文化の違いが背景にある
  • 見た目を気にする人には、自費の白い素材もおすすめ!

「銀歯を白くしたい」「自分に合った詰め物って何だろう?」
そんな時は、ぜひお気軽に歯科医院で相談してみてくださいね

服部 彰宏

執筆者

服部 彰宏

はっとりみなと歯科 院長

2024年名古屋市港区甚兵衛通に「はっとりみなと歯科」を開院しました。地域の皆様のお口と全身の健康を守るため、お悩みに寄り添い、痛みの少ない治療と安心して通える歯科医院を目指します。

経歴

愛知学院大学卒 / 岡崎市 シバタ歯科勤務 / 名古屋大学医学部附属病院勤務 / 静岡市 ひかり歯科医院 / 名古屋市徳倉歯科口腔外科・矯正歯科非常勤勤務 / メルサ飯田歯科非常勤勤務 / はっとりみなと歯科開業

所属

日本歯内療法学会

認定医・指導医

日本歯科医学復興機構 臨床歯科麻酔管理指導医 / 前歯でも噛める入れ歯研究会 認定医 / 日本ACLS協会 BLS