歯ブラシだけじゃ足りない?小児に行うシーラントとの違いを解説
① その歯みがき、本当に届いてる?
お子さんが歯磨きを毎日しっかりしているはずなのに、虫歯に良くなるという経験はありませんか?
色々原因はあると思いますが、それは歯磨きの限界のせいかもしれません。
奥歯は特に虫歯になりやすいと言われています。
歯は複雑な形状をしています。特に奥歯の溝や山には個人差があり溝の直径は一般的には20μmほどで、歯
ブラシ一本の毛の直径は0.2mmです。0.2mmは200μmなのでは溝の中にはいりません。
細菌は大きさは1μmくらいで溝の中には多数生息しています。こうした理由から口腔衛生学の教科書には、歯の溝
は清掃不可能部位に部位に命名されています。
歯ブラシの先端が極細に加工されていても0.02mm、20μmですから歯ブラシだけではやはり清掃しきれず、10分
以上歯磨きをしても歯ブラシの清掃だけでは限界があります。
※参考資料 乳幼児から高齢者まですべての患者さんへのフッ化物活用ガイド


⬅️
虫歯になっていない奥歯
➡️溝が虫歯になってしまった奥歯

② 歯ブラシの役割|むし歯予防の基本
歯ブラシでできること
誤解して頂きたくないことは、歯ブラシは毎日のケアとして最重要のものの一つです。
まずは毎日して歯磨きをして、歯周病予防や虫歯予防を継続して頂きたいです。効果的です。
ただ、役割としては歯の表面の汚れや細菌を落とすことで、届かないところ、届きにくいところがありま
す。

歯ブラシの限界
- 奥歯の溝は毛先が届きにくい
- 特に生えたばかりの永久歯は要注意です。
③ 奥歯の溝がむし歯になりやすい理由
奥歯の溝(専門用語で 裂溝 と言います。)は細くて深いです。溝の中には菌や食べかすなどが残りやすいです。奥歯の
溝は人それぞれで溝の形が違うことがわかっています。下のイラストの通り、単純に深くて細い溝の方もいれば中には奥で
溝が二股に分かれていたり、深い溝の部分で中で広がっている場合が多いです。
溝が複雑な形態になってることで、磨けないことで虫歯になりやすいです。
子ども・中高生で生えたての永久歯は特に溝が複雑な形態をしていることに加えてまだ歯自体が柔らかく、
虫歯なりやすく尚且つ虫歯になると広がっていくのが早いです。

④ シーラントとは?|歯ブラシを補う予防処置
シーラントとは?
シーラントは、奥歯の溝(かみ合わせの細かい溝)を削らすに樹脂でふさいで、むし歯を予防する処置です。
どんな人におすすめ?
子ども・中高生(6歳臼歯、12歳臼歯が生えた直後)
奥歯が大体6歳ごろ(第一大臼歯)と12歳ごろ(第二大臼歯)に生えてきます。歯が生えてから2年間が人生の中で最も虫歯になりやすく、虫歯の進行が早いと言われています。生えたての歯は柔らかく、溝が深いからです。
その時期に虫歯になると銀歯が入る時期が早くなり、将来的に歯のトラブルが多くなります。

シーラントでできること
- 汚れが入り込むのを防ぐ
- 歯ブラシでは届かない部分をカバー
シーラントのメリット
- むし歯の予防効果が高い
- 削らない・痛くない
- 処置時間が短い
処置の流れ


①歯をきれいにする
②表面処理
③シーラントを流す
④光で固める
6歳臼歯が生えてくる5−7歳ごろの通院は他の時期と比較しても非常に大切です。
生えたての直後2年間が虫歯になりやすく、大きくなりやすいので、生えてきた直後にシーラントをすることができればその子が将来的にお口のトラブルで苦労することがかなり防げるからです。
当院では、シーラントを重要と考えています。5−7歳ごろは必ずその頃はできるだけ生えてきたら早急にシーラントを行なっています。
